どうして温泉に入るとリラックスできるのですか?
温泉に入ると体がリラックスするのは、日常からの解放感からくるものや入っている温泉の成分によるものなど様々な要因があります。これをシナジー効果といいます。主な4つの効果と自宅でできる入浴法をご紹介します。
【温熱効果】
温熱効果とは、入浴して体が温まり、血液の循環がよくなることで生まれるものです。血液循環が活性化すると新陳代謝が促進され、老廃物の排出を促します。このことで疲労回復や関節の痛みを和らげる効果なども期待できます。
【浮力と水圧によるマッサージ効果】
お湯に入るとリラックスするのは、浮力が働き体重が10分の1になることで、体の緊張がほぐれるからです。加えて水圧によるマッサージ効果が働き、血液やリンパの流れを促進します。下半身にたまった血液を押し上げるため、足の疲れやむくみが解消されます。
【薬理効果】
温泉の成分を皮膚から吸収することで薬理効果が生まれます。薬理効果には2種類あり、「一般適応症」と「泉質別適応症」があります。一般適応症は全ての温泉に共通しており、筋肉痛や関節痛などに効果的です。泉質別適応症は泉質によって効果が変わるものです。例えば塩化物泉という泉質は切り傷や火傷に、二酸化炭素泉であれば動脈硬化や高血圧に効能があるといわれています。泉質は大きく分けて9つあり、それぞれの泉質ごとに薬理効果があります。自分の体に合う泉質を探してみてはいかがでしょうか。
【転地効果】
温泉そのものの効能のほかに、普段とは違った環境に身を置くことで転地効果が発生します。自然の息吹を感じること、おいしい料理を食べてくつろぐことなどがすべて転地効果となり、ストレスから解放され精神的にリラックスすることができます。
【家でもできるリラックス入浴法】
副交感神経を働かせるとリラックス効果が発生します。40℃以上のお湯では副交感神経は動かないため、38~39℃のぬるま湯で入浴するようにしましょう。入浴時間は20~30分かけてゆっくりと体を温めます。お湯に浸かっている時間が退屈な場合は、お気に入りの音楽をかけたり、アロマや入浴剤を入れたりして楽しんでください。