貧血を改善するには
どうしたらいいですか?
貧血を改善するには、普段の食生活を見直してみましょう。
まずは貧血の原因を知ろう
貧血は、血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンが不足することによって起こります。貧血にも種類がありますが、ほとんどを占めているのが鉄分不足による鉄欠乏性貧血です。これは、鉄分が減ることによりヘモグロビンの生成が損なわれて引き起こされる貧血です。
厚生労働省が発表した「日本人の食事摂取基準の概要2015」によると、日本人の1日における鉄分摂取推奨量は、成人男性が7mg、成人女性が10.5mgとなっています。女性は月経や妊娠、出産などの鉄分不足に陥りやすい時期には必要摂取量が増えることもあるため、日ごろから鉄分を多く摂るように心がけてください。
貧血,鉄欠乏性貧血には鉄分をバランスよく摂取
食事で摂れる鉄分には、大きく分けて「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類があります。ヘム鉄は動物性食品である肉や魚などの赤身、あさりやレバーなどにも含まれています。非ヘム鉄は、植物性食品である緑黄色野菜や大豆製品、海藻類などに含まれています。この2つの違いは体内での吸収力にあり、非ヘム鉄が2~5%と吸収されにくいのに対して、ヘム鉄は10~20%と吸収率が高いのが特徴です。
ただ実際の食生活においては、動物性食品と植物性食品どちらかに偏った食事をするのではなく、どちらもバランス良く組み合わせて食べることが大切です。血液は他にもビタミンB6、ビタミンB12、葉酸などからもできているため、様々な食品を食べて補いましょう。
鉄分摂取には、鉄分の吸収を促進させるビタミンCが多く含まれる野菜や果物類と一緒に食べたり、ヘモグロビンの生成に欠かせないタンパク質と一緒に摂ったりすることも有効です。吸収されにくい非ヘム鉄も、動物性タンパク質と一緒に摂取することで吸収されやすくなりますので、このような特性を上手に活用しましょう。
一方で鉄分の吸収を妨げる物質もありますので、気を付けなければなりません。例えばコーヒーや緑茶、紅茶に含まれるタンニンは、鉄分の吸収を妨げます。食間食後は避け、できるだけ時間を空けて飲むようにしてください。
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